【2025-①】労使の対立には「聞き取る力」が大切
先日2025年11月22日、「第21回紛争解決手続代理業務試験」を受けてきました。
いわゆる、「特定社労士試験」です。
この試験に合格して「付記」という手続きを完了させると、一定の条件の下で労働紛争の代理を務めることができる「特定社労士」になれます。
「労働問題の解決をお手伝い」という理念のもとに社労士業を始めた私にとって、この試験の合格は欠かせない要素でした。
経営側と働く側で生じた対立を、労働組合の経験を持つ私が、その争いを円満に解決する。
そんな理想を実践するためには、名実ともに力を身に付けることが必要です。
私は社労士になった当初から、この試験に合格して特定社労士になることを目指していました。
この試験の内容や、試験を受ける前に必要とされる「特別研修」については、より詳細に説明してくれる方が他にいらっしゃると思うので、私はここでは触れません。
ここでは、今回の試験と研修を受けて、私が新たに感じ、得たものを書き連ねようと思います。
この文を読んだ方にもそれが伝わると良いし、私自身にとっても、年月が経ったときに今日のことを振り返るための備忘録にもなります。
この文を読み取った人の心に、何かが残れば幸いです。
今回の試験を受けて、私が一番学んだことは何か。
労働問題の解決にはやはり、「聞き取る力は大切」ということでした。
労働問題が生じると、我々社労士は解決のために当事者から話を聞き取ります。
その人が話す多くの言葉の中から、必要な情報を拾い上げなければなりません。
この争いを解決させるには、何が必要か。
・起きた事実
・法的な問題点
・相手方の主張
・本人の希望
聞き取った話から、これらのことを理解し、次の行動につなげることになります。
こうして聞き取った話から、両者にとって許容可能な落としどころを探り、争いを終わらせる。
私が目指す、社労士としての理想の仕事ぶりです。
これを実践するには法律の知識はもちろんのこと、特に「相手の希望を聞き取る心」が結末を左右するのではないか。
今回の試験を受けて、私なりにそう感じました。
これは想像ですが、この段階で法律の知識だけ豊富に持っていても、きっと「円満な解決」には至らないでしょうね。
どちらかが勝ち、もう一方が敗れる。
勝った方が得て、敗れた方が失う。
そんな、明暗がはっきり分かれる結末になりそうな気がします。
もちろん、労働問題も労使紛争も「争い」なので、ある程度の勝敗がつくのは自然な流れだと思います。
けれど、起きた事実や両者の主張をよく聞き取ると、勝者と敗者に分かれる解決が本当にふさわしいのか、疑問に思うこともあります。
法律は、それに従わなければならない、揺るぎない基準です。
その基準に従って導かれる結末は、ときに複数に分かれることがあります。
その争いの解決にいくつかの選択肢があるときに、その人の話をよく聞き取っていれば、その人の希望をよく理解していれば、「円満な解決」を選べることは言うまでもないでしょう。
・解雇や雇止め
・賃金の未払い
・ハラスメント
・問題行動や不当な主張
・無気力勤務や命令違反
・無断で副業...
現代の争いや対立は多様性に富んでいますが、解決のための出発点は共通して「聞き取り」でしょう。
「相手の話を聞き尽くすこと」
これを実践するため、法律の勉強に加えて、聞き取る力を磨いていきます。
今回の試験と研修を受けて、この力の大切さがわかった気がします。
ちなみに、今回の「第21回紛争解決手続代理業務試験」の結果が出るのは、来年2026年3月です。
試験の合格も、そのあとの「付記」も、今の時点ではまだ確定していません。
いろいろ書き連ねましたが、結果がわかるのは年が明けて、しばらく経ってから。
この結果は、みなさんが忘れた頃に報告します。
報告がなければ、つまりそういうことです。
関連ページ「従業員からの苦情」https://sharrow-nakanoya.com/service/page-161/
